飛田新地の売春は違法なの？お店が警察に摘発されるケースを解説

日本では売春防止法により本番アリの風俗店は認められていませんが、今も飛田新地やソープランドのような風俗店が軒を連ねています。

飛田新地は法律的にみてもグレーゾーンな存在なので、いつ摘発されてもおかしくない存在ですが「そのような場所で遊んで安全なのか？」「そのようなお店で働いても大丈夫なのか？」といった話を本音トークでお話します。

飛田新地はなぜ摘発されずに営業できているのか

昭和31年に施工された売春防止法により「金銭を受ける目的で、不特定の相手と性交すること」が禁止され、全国にある本番アリの性風俗店が一斉に規制されました。

≫ 売春防止法（昭和三十一年法律第百十八号）

しかし、飛田新地はあくまで料亭（料理店）として営業しており「ウチは料亭だけど、雇った女の子がお客さんに惚れて勝手にセックスしているだけ」という、滅茶苦茶な言い訳で今も営業しています。これには、元大阪府知事の橋下徹弁護士も「料理組合自体は違法でない」と擁護していました。

そのような言い訳を警察が黙認しているのは、飛田新地が以下のような存在として存在＆活動しているからです。

• 売春を証明するのが困難だから
• 大阪の治安維持に貢献している
• ヤクザとの関わりを断っている
• 飛田新地料理組合の地域貢献
• 風俗店として運営していない

柳川 尊 逆に、どれか一つでもルールを破ってしまうと、すぐに摘発されてしまいます。

飛田新地での売春を証明するのが困難だから

そもそも売春行為を摘発するためには「性交渉が行われた事実」「男女間で金銭の受け渡しがあった事実」を証明する必要があり、それらを正確に立証することが困難です。

過去にあった事例では、某ソープランドで起きた盗撮事件を警察に被害届を出したところ、その盗撮動画が売春の証明となり、逆にお店が売春防止法で摘発されてしまったという理不尽な事件が起きました。

飛田新地が治安維持に貢献していると考えられているから

飛田新地は「性犯罪の抑止」「貧困女性の雇用」といった観点から社会に貢献しているとして、グレーゾーンながらも営業を認められていると言われています。

本当に性風俗店のお陰で性犯罪が抑止されているのかは賛否両論ですが、今も営業が続いているのは少なくとも国に存在が認められているからでしょう。また、飛田新地の治安に関しては下記リンク先の記事で詳しく解説しています。

ヤクザとの関わりを断っているから営業できている

警察側の「反社の活動資金を潰したい」という意向と、グレーゾーンな風俗店は潰しやすい背景が相まって、飛田新地やソープランドのような風俗店は反社（ヤクザや半グレ）と関わりを持っていると速攻で摘発されてしまいます。

つまり今の御時世、大手を振ってヤクザと関係を持っているお店は存在しません。しかし、裏でヤクザと関わりを持っているお店は今も存在するので、そのようなお店と関わるのだけは絶対に避けましょう。

飛田新地とヤクザの関わりに関しては、下記リンク先の記事で詳しく解説しています。

飛田新地料理組合が摘発されないようにしている

飛田新地が今も営業できているのは、飛田新地料理組合の活動が世間や国から評価されているからです。大阪府が発令する緊急事態宣言（営業自粛）の要請に従ったり、「鯛よし百番の復旧・保護」や「こども夏まつり」などで地域貢献したり、飛田新地がクリーンな存在であることを世間にアピールしています。

飛田新地料理組合が悪い意味で目立たないように立ち回っているため、飛田新地で行われている売春行為にバッシングが起きません。

風俗店として営業していることを街全体で否定している

これも飛田新地料理組合の方針でもありますが、飛田新地が本番アリの風俗街であることを全否定しており、風俗求人サイトなどにも募集広告を一切出しておりません。

これは「ウチは料亭なのに、風俗求人サイトでキャストを募集するのはおかしいでしょ？」といった意思表明です。そういった意味もあり、風俗情報誌＆WEBサイトなどにも広告を載せておらず、あくまで料亭であることを徹底しています。

現状の飛田新地求人サイトは無法地帯になっている

ちなみにGoogleで「飛田新地　求人サイト」と検索して出てくるサイトは個人・非公開の会社が制作した物であり、掲載されている店舗名や待遇が全て大嘘の悪徳求人サイトしか出てきません。

実際、そのような飛田新地求人サイトを使って酷い目に遭っている女の子も多いので、飛田新地の求人を探している場合は注意して下さい。

飛田新地で起きた逮捕＆摘発事例

飛田新地に限った話ではないのですが、ソープランドなどの本番アリ風俗店は年に数回ほど必ずどこかのお店が摘発されています。摘発されることに関しては、対象がどれだけ大手であろうと関係ありません。

グレーゾーンの風俗店が摘発される理由は「警察の“仕事しています”アピール」「ヤクザ（半グレ）と関わりを持ったから」「税金の未納が発覚した」など様々です。これより大手メディアでも報道された、大掛かりな新地の摘発事例を引用します。

スーパー玉出の創業者逮捕　暴力団から犯罪収益受領容疑
大阪市西成区の歓楽街・飛田新地で売春に使われた店舗の賃貸料を暴力団側から受け取ったとして、大阪府警は３日、大阪府内を中心に激安スーパーとして知られる「スーパー玉出」の創業者で、不動産会社「玉出ホールディングス」社長の前田託次容疑者（７４）を組織犯罪処罰法違反（犯罪収益の収受）容疑で逮捕した。
府警は今年５月、飛田新地にあった店舗「銀河」（閉店）で、女性従業員に売春相手を紹介したとして、指定暴力団山口組系極心連合会（大阪府東大阪市）の元幹部やその内縁の妻らを売春防止法違反（周旋）容疑で逮捕し、捜査を続けていた。
引用: 朝日新聞

飛田新地と松島新地で売春容疑　暴力団幹部ら逮捕　大阪府警
大阪市西成区の「飛田新地」で、女性従業員に売春相手を紹介したとして大阪府警捜査４課は１７日、売春防止法違反容疑で、指定暴力団山口組直系「極心連合会」幹部、浅野俊雄容疑者（６４）＝同市平野区平野西＝ら男女６人を逮捕したと発表した。
引用: 産経ニュース

大阪・松島新地で売春摘発　今後の浄化作戦どうなる？
大阪府警西署は１３日、大阪市西区九条の料理店「恋心（ここ）」の経営者前田志津容疑者（５５）ら２人を、同店で女性従業員に売春相手をあっせんした売春防止法違反容疑で逮捕した。同署によると、逮捕されたのは前田容疑者と、店舗の入り口で呼び込みをする俗称“やり手婆”と呼ばれる引き子の女。
逮捕容疑は、２人が共謀し昨年１１月６日と２５日に店内で、２０代と３０代の女性に男性客２人を売春相手として引き合わせた疑い。「料理を出していたわけではない」とともに売春営業を認めているという。
引用: 東スポ

とある新地は街ごと摘発された事例もある

大阪の五大新地のひとつ「かんなみ新地」が、2022年6月に一斉閉業となりました。

ヤクザとの関わりを持っていた系なら該当店舗が摘発されるだけで終わりますが、このように街ごと一掃されるのは初めての出来事です。詳しい事情や経緯は公表されていませんが、尼崎市の方針と揉めたのだと推測されます。

一斉閉業の「かんなみ新地」、尼崎市が一括取得へ調査　再生目指す
飲食店の形態で違法風俗の営業をしている疑いがあった兵庫県尼崎市の元歓楽街、通称「かんなみ新地」について、市は31日、一帯の土地建物の取得に向けた計画を進めると発表した。所有者が多岐にわたり、近隣に小学校もあることなどから、市が関与することでまちの安全と再生を図る。
引用: 朝日新聞

柳川 尊 反社・未成年・薬物などではなく、グレーゾーンとは言え風俗街が一掃されるのは全国でも初めての事例です。

働いているキャストが逮捕＆摘発されることはある？

結論からお伝えすると、飛田新地で働いている女の子＆遊びに来たお客さまが逮捕された事例はありません。

ただし、摘発に巻き込まれたお客さまはそのまま帰されますが、働いている女の子は「無理やり働かされている被害者（実際はどうであれ）」として任意同行を求められます。警察が欲しいのはオーナーが不利になる証言なので、女の子を逮捕してどうこうしたい訳ではありません。

ただし以下の場合は、キャストも逮捕・摘発・実刑に至る可能性があるので注意してください。

• お店の運営・経営に携わっていた
• 女の子が反社と交際していた
• 客と店外で売春をしていた
• 客から直接、金銭・ブランド品などを貰った

柳川 尊 お店のルール通りに働いていれば、逮捕・摘発・実刑になる心配はありません。

飛田新地が違法ながらも営業できている件まとめ

飛田新地は違法ながらも、世間的な立場と役割を弁えながら上手く存続しています。しかしながら、これから飛田新地で不祥事や事件が連続するようであれば、国や警察が飛田新地の一掃に乗り出すかもしれません。

飛田新地がこれからも営業を続けられるように、飛田新地で働く女の子も飛田新地で遊ぶ男性客も飛田新地のルールを守って関わりを持ちましょう。

飛田新地は閉鎖的な空間で、正しい情報を解説しているサイトが少なめです。しかも、飛田新地で働く女の子＆飛田新地へ遊びに行く男性を増やすために都合よく解説されたサイトが多いので、そのような間違った情報を鵜呑みにするのは止めましょう。

料亭コンシェルジュでは様々な観点から飛田新地の正しい知識を余すことなく解説しておりますので、興味のある方は他記事もあわせてご覧ください。

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